『世界のLGBTQ+の歩き方~体験から文化、歴史、ナイトライフ、追悼まで』

LGBTQ+の多様な旅行ブロガー・チームが、北米、ヨーロッパ、アフリカ、アジアのエリア別にクィア(LGBT)スポット500カ所を一挙に紹介する究極のガイドブックです。
プライドパレードの発祥地である都市、大都市の「ゲイ地区」、ネパールの LGBTQ レストラン、さらにはトランスジェンダーデザイナーの洋服店まで──まさに“多様性の海”がそこには広がっています。
都市部の華やかな夜から、地域に根ざした静かな歴史の場、アンダーグラウンドな文化が息づく場所まで、その構成はきわめて豊かです。

本書は、LGBTQ当事者が旅行するうえでのガイドブックという性格だけでなく、LGBTQというテーマに関心がある人にとっても、世界の広さ、多様性を豊富な写真で、見て、感じることができる本です。

写真がとても素敵な一冊です。

書籍概要

プライドパレードからナイトクラブ、アート、博物館、書店、追悼モニュメントまで。世界はこんなにも魅力的で多様性に溢れている! 北米、ヨーロッパ、アフリカ、アジアのエリア別に最高のクィアスポット500カ所を網羅。

目次
CHAPTER1 北米地域
CHAPTER2 ラテンアメリカ・カリブ地域
CHAPTER3 ヨーロッパ地域
CHAPTER4 アフリカ・中東・アジア地域
CHAPTER5 オーストララシア地域

印象的なスポット

109 ニューヨーク・プライド(P100)
「アメリカ最大のプライドの祭典であるニューヨーク・プライドは、LGBTQ+コミュニティのメンバーとその支持者が互いに祝い、教え合い、刺激を与え合う究極のイベント。マーチは名高い5番街を通り、ストーンウォール国立記念碑を通過する」
世界最大規模のプライドイベントの様子を見開きページで紹介しています。参加者の喜びが写真から伝わってきます。

72 ワン・マジカル・ウィークエンド(P75)
「オーランドのウォルトディズニーワールドでは、毎年6月、アメリカでもっとも魔法に満ちたLGBTQ+イベントが開催される。4日にわたるゲイ・プール・パーティーなどを最高位クイアな仲間と楽しむことができる」
ディズニーワールドがたくさんのピンクに染まる光景が目に浮かんできます。

140 メリダ(メキシコ)
「多くの先住民文化がそうであるように、ジェンダーやセクシュアリティは現在のように二元的で枠にはめられたものではなかった」
マヤの古い集落であるメリダはコンパクトな街です。写真からはLGBTQという概念を超越した懐の深さを感じます。

166 サンパウロ・プライド(ブラジル)
「最大500万人もの参加者が集まる。一日中続く世界最大のプライドパレードの一つである。自分がもっている一番派手な服を身に着け、できるだけきらびやかに変身してみよう」
ブラジルでは、同性愛嫌悪が横行しており、コミュニティへの暴力行為も多いので、それに対する抵抗という意味合いもあるそうです。

319 フレンチ・アルプス
「ヨーロピアン・ゲイ・スキーウィークは2009年に始まった。フレンチ・アルプスの高地で、日中はドラァグ・クイーンによるセッションのあと、LGBTQ+限定のスキーレッスンがある。夜になれば、数々のアフタースキーイベントが用意されている」
アルプスの山のうえでのLGBTQスキーイベントです。雪山の頂上に立つド派手なドラァグ・クイーンの姿が強烈な写真です。

感じたこと

レインボーの建造物、喜びにあふれた表情の人々など、とても魅力的で興味を惹かれる数百枚の写真が掲載されています。
写真がメインなので、気軽に手に取り、パラパラと眺めるだけでも興味深いので、企業のLGBTQの書籍棚にもおすすめの一冊です。