LGBT研修を実施する企業は増えてきています。人事部やダイバーシティ担当者向け、役員・経営者向けなどの研修を実施する企業が多いですが、いずれも通常は1回限りです。

今回は、同じ参加者(管理職)向けに6か月連続で研修を実施した事例をご紹介します。

LGBT研修で同じ対象者に短期間で6回も研修を実施するケースは非常に稀ではありますが、時間をかけた分、理解がしっかりと深まりました。

研修概要

対象:全社の管理職(マネージャー、マネージャー候補)
人数:45名
時間:2時間×6回
目的:LGBT取り組みへの深い理解。アライを増やす。
内容:基礎知識、取り組み事例、当事者の体験談、グループワーク、質疑応答など

企業概要

大阪に本社があるIT業界の企業から研修のご相談がありました。社員数は400人ほどの中堅ベンチャー企業です。

LGBT取り組み状況

創業して20年。急速に成長しているベンチャー企業です。IT業界らしく、社長も40歳代と若く、会社全体としても新しいことを積極的に取り入れていく社風です。

人事部の若手社員の一人が、自分の友人にLGBT当事者がおり、その友人が職場でカミングアウトできずに働きにくさを持っているのを知ったのがきっかけです。
その友人は別の企業で働いているのですが、人事部の若手社員は、自社でも同じように働きにくさを感じているLGBT当事者がいるのではないかと考えて、人事部内で議題に挙げました。この企業の社長は、生産性向上を考えて社員の働きやすい環境・制度づくりをかなり意識してきている人でした。このLGBTの話を聞いて最終的には社長が自社でも積極的に取り組みを進めていこうと決断をしました。

LGBT研修の目的

まずはLGBTの基礎知識と同時に、企業としてLGBT取り組みをどう考えるべきかを知りたい、との社長の要望で、人事部と社長向けに研修を実施しました。

その結果、会社として取り組むために、管理職に単なる知識ではなく、深く考えてほしいという社長の考えで、6か月連続で管理職向けLGBT研修を実施することになりました。6か月連続という回数は、3回では少ないだろうという社長の判断によるものです。

管理職研修のポイント

今回の管理職(マネージメント)研修は6か月連続というのが特徴です。1回限りの研修では基礎知識の話だけで終わってしまいがちですが、6回あるので、より深い知識を得られるようにすると同時に、価値観や姿勢について考えてもらうことをポイントにプログラムを作りました。

管理職研修の実施内容

研修内容は大きく知識編、グループワーク編、LGBT当事者編と3つにわけてプログラムを作成しました。

知識編では、LGBTとは?LGBTに関する社会の動き、LGBTに関する他社事例など、の話を基礎から深い内容までお話しました。
例えば「トランスジェンダーの悩みは?」というテーマに関して、一般的には「トイレ」「服装」「通称名」というのが一番多い悩みごとにはなりますが、それにとどまらず、移行前と移行途中のトランスジェンダーではどう違うのか?Xジェンダーとトランスジェンダーではどう違うのか?FTMとMTFではどう違うのか?などより深い説明をしました。

グループワーク編では、「同僚からカミングアウトを受けた場合にどう対応するか?」「自社のサービスにおいて、LGBTに関連する項目に何があるか?」「LGBT当事者はどんな言動をハラスメントと感じるか?」などのテーマを設定し、毎回ディスカッションを行いました。グループワークでディスカッションをすることで、“頭でわかっている”状態から、言葉にすることで“わかっていないことを”を分かり、その分理解が深まります。さらに、同僚がそのテーマに関してどう考えているのかを知れるのも有益です。

LGBT当事者編では、実際にLGBT当事者を交えて、ライフヒストリーを聞くと同時に、かなり突っ込んだ質疑応答を行い、“LGBT当事者の講師”ではなく、単なる“〇〇さん”というようなその人自身を見てもらうことを意識しました。当然、複数のLGBT当事者に会ってもらうことで、いろんな人がいることも見てもらいました。

管理職研修の成果

LGBT当事者に初めて会ったという研修参加者もたくさんいましたが、6か月連続で会っていると、“慣れ”てくるというのもこの研修の最大の成果の一つです。
人は、知らないものに対して身構えるところがありますが、適切な知識を身につける同時に、それを自然に払しょくでき、結果的に深い理解につながりました。

研修参加者の感想

いろんなLGBT当事者の話が聞けてよかったです。
LGBTについては少しは知識があるつもりでしたが、実際に当事者の話や現場の話をきいてみると、リアルなことを伝わってきました。
今回のLGBT研修は、LGBTの知識だけではなく、自分の価値観や考え方にも大きく関係してくる気がしました。
6回連続は多すぎると思っていましたが、やってみるとあっという間でした。今回知り合ったLGBT当事者のかたともっと話がしてみたいです。
LGBT当事者も非当事者もあまり変わらないですね。線を引く意味はあまりないと思いました。それを感じられたのが一番よかったことです。

 

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